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フィネスコ株式会社が実践する、移動データを活用したDXの進め方

フィネスコ株式会社が実践する、移動データを活用したDXの進め方

  • 会社名(団体名)

    フィネスコ株式会社

  • 業種

    経営コンサルティング

  • 管理車両台数

    -

  • 社員数

    -

  • ご担当者様

  • 事業内容

    1.FAS 業務(Financial Advisory Service) 2.M&A アドバイザリー、事業承継アドバイザリー 3.経営コンサルティング・アドバイザリー業務 4.ハンズオン支援 (経営直接支援サービス)

毎日のように目にする機会が増えた「DX(デジタルトランスフォーメーション)」というキーワード。経済成長や生産性の向上に向けて、政府もDXの推進を促していますが、具体的に何から始めればいいのか、そもそもDXで何が実現できるのか、立ち止まっている企業も多いのではないでしょうか。

経済産業省の認定経営革新等支援機関として中小企業・小規模事業者に対し専門性の高い経営コンサルティングを提供する、フィネスコ株式会社の山田様にご登壇いただき、SmartDrive Fleetを活用して実現したDX化についてお話いただきました。スマートドライブと二人三脚で取り組んだことで、どのような“想定外の”効果が得られたのでしょうか。

※本記事は、2021年7月20日に開催した「SmartDrive Fleet導入企業様登壇~簡単に始められる!DXの進め方~」セミナーの内容を元に、フィネスコ株式会社様でのSmartDrive Fleet活用方法をまとめています。

登壇者
フィネスコ株式会社 代表取締役社長 山田 仁浩さま
https://www.finesco.jp/
株式会社スマートドライブ 先進技術事業開発部・モビリティデータコンサルタント 西澤祐介
株式会社スマートドライブ 法人事業部セールス 岩瀬 貴義

現場目線で経営変革を支援する、フィネスコ株式会社

本日モデレータを務めます、スマートドライブの岩瀬です。まず始めに、山田様の自己紹介をお願いできますでしょうか。

山田様(以下、敬称略):フィネスコ株式会社で代表取締役社長を務めている山田です。弊社のメイン事業は経営コンサルティングですが、私たちの特徴はご支援する企業様に入り込み、経営陣として改善や成長戦略を推進するという点です。中小企業のサポートをするために中小企業庁が整備している制度、経営革新等支援機関の認定も受けています。

現場目線で変革や業務改善をされているということですね。また、本日はスマートドライブからもう1名、モビリティデータコンサルタントの西澤も参加しています。

西澤:スマートドライブの西澤です。私は「先進技術事業開発部 モビリティデータコンサルタント」として、移動データを価値に変える役割を担っています。弊社が提供しているデバイスやIoTセンサーで取得できたGPSの位置情報データをもとに、運転診断を実施して事故削減や安全運転啓蒙にお役立ていただいたり、車の稼働状況を可視化して車両台数を削減したり、移動距離をベースにリース車両の売り時を最適化したり、営業生産性向上を目的としたルートの効率化、コスト削減など…膨大な移動データからビジネスインパクトを引き出すための支援を行っています。

弊社の移動データを見ると、営業職の場合、1人あたり50~60時間/月を移動に費やされています。つまり、一カ月における労働時間の3分の1弱を移動に当てているのです。特に車の場合は移動時間は長くなればなるほど事故のリスクが上がります。効率化できるところは効率化させ、本来の業務活動に専念できる環境を作るために、日々データと向き合い、データをもとにご支援をしています。

支援先である卸売企業が抱えていた問題点

今回、山田様が経営支援を行っている卸売企業の事例をご紹介いただきます。

こちらの企業は、従業員が約50名、配送車両を12台保有されています。走行データをもとに、山田さまはどのような形で社内を巻き込み、どのようなアクションを起こされてきたのでしょうか?

山田:卸売企業は間接的な部門ですので苦労が絶えない部分は数多くありますが、一番大きな問題は、つねに価格競争にさらされていることです。単純に値下げをしても、収益は上がりませんし、コストを下げすぎてしまうとモチベーション低下を招き、事業自体がうまくいかないというジレンマを抱えてしまう。私も常々、業績を上げるためにはどのようなアプローチが必要かを問われています。

そこでまずは、部門ごとに抱えている問題を整理し、最適化することを考えました。

卸売業は「物を運ぶ」ことが大きな比重を占めていると理解していましたので、それをどう改善すべきか、まずは現状を把握しようと動き始めたのです。しかし、ドライバーから話を伺っても「ここをこう周って…」と、感覚的な回答しかいただけず、記録を見せてもらっても、その時間が正確かわからない、字が解読できないなど、なかなか解決への道筋を見つけることができませんでした。頼りにできる正確なデータがないなら、自動的に稼働状況や走行データが記録・管理できるソリューションを使おう。そう思い、探し回っているところで見つけたのがSmartDrive Fleetだったのです。

数多ある動態管理システムやサービスの中でSmartDrive Fleetを選ばれた理由、決め手になったポイントを伺えますか?

山田:選んだ理由は大きく2つです。まず、簡単に導入できるところ。シガーソケットにデバイスを装着するだけで利用を開始できるのが非常に便利だなと感じました。取り付け作業やそれにかかるコストが発生するものがほとんどなのに、差し込めば使える仕組みなので、受け入れやすいと感じたんです。もう1つがコスト面。こんなに多くの機能が搭載されているのに、リーズナブルで。役員会でも「この価格で改善ができるなら」と話がスムーズに通ったのも大きいですね。

問題解決のために行ったこと

まずは現状を把握するために、西澤主導の元、車両の配送エリア、配送コースを一元的に可視化するレポートを作成・提供しました。

こちらはそれぞれ、導入1カ月後(左)と導入半年後(右)のレポートです。比較すると、半年後のルートの方が、キュッとコンパクトにまとまっていることが一目でわかります。また、走行距離は1日あたり520km、移動時間は25時間34分削減されていますね。

このレポートから課題を抽出し、改善策を考え、行動に移していかなくてはならないと思うのですが、この半年間、どのような施策を講じられたのでしょうか?

山田:可視化をして分かったのは、異なるドライバーが、同じ日の同じ時間帯に近くの地域を走行していたこと。また、左図では飛び地が散見されますが、そもそも配送が錯綜していることが問題かも、と気づくことができました。つまり、個々のドライバーが個々のお客さん、持ち場に対し、言葉は悪いですが勘で動いていたところが如実に表れてしまった。

このような具体的な問題点が分かれば、何を改善すべきかが見えてきます。飛び地については集約する、または日にちを変えて訪問する。錯綜している地域はAさんが集中して担当する。完全に飛んでいる場所は別便で向かう、または不採算なのでルートから外す…など、様々な施策を実行しました。それが半年後の結果につながったのではないかと考えています。

ここでの一番大きなポイントは「飛び地への対応をどうするか」だと思いますが、配送コストを考え、配送を諦めたほうがいいのかもしれないという判断にもつながったのでしょうか?

山田:おっしゃる通りです。ただ「不採算だから取引をやめる」というのは、お客様あっての商売ですのでなかなか難しい。そこで、「このような対応を受入れていただければ、少し値下げできる可能性もある」など、互いに満足できる落とし所を探りながら、徐々にルートを変えていきました。ルートの可視化は、視覚的に訴え、感覚的に理解ができるので、話の折り合いがつきやすいんです。

飛び地・遠方のお客様先に対しては、例えば週5回の訪問を週3回に変えることで、配送コストを抑えるような交渉を進めていけるようになったと。

山田:そうです。実際のデータを元にコミュニケーションを取っていくと、お客様のニーズに合わせつつ、最適な行動をとることができます。また、実はお客様のために良かれと思ってやっていたことが、実はそんなに必要なものではなかったと気づくこともありました。「週5回来てもらうよりも、週3回にして値下げしてくれた方が断然嬉しい。」と言われたこともあります。その観点でいえば、SmartDrive Fleetはコミュニケーションツールとしても有効だと言えるのではないでしょうか。

そうやってエビデンスとなるデータやレポートをもとに個別に会話をし、大なり小なり改善を続けた結果、ルートが集約されていきました。

さらに1週間単位で起きた変化をレポートで確認すると、左図では異なる曜日に飛び地を訪問したり、遠方の水戸へ週3回も訪問したりしていますが、飛び地を無くしたり、水戸へ行く回数を減らしたりするなどして施策を講じた結果が、週単位でも移動時間の大幅な削減につながっていることが分かります。

1日単位と1週間単位など、切り口を変えて変化を振り返るとさまざまな発見があることが理解できました。ここで西澤さんに質問です。このような「活用できるレポート・ダッシュボード」を作成するために、意識すべき点は何でしょうか?

西澤:一般論になってしまいますが、「このデータを何のために活用するのか」「データを見てどのようなアクションを起こすのか」「データをもとにどのような意思決定を行うのか」が重要です。集めたデータは、どのように活用したいのかを意識しながらダッシュボードを作成しなければ無意味なものになってしまいます。

スマートドライブのデバイスでは、1秒に1回の間隔で細かな地点情報を取得でき、地図上にGPSの点が記録されます。しかし、ただ点を追うだけでは、そこから何を判断すべきかわかりませんよね。本件の場合、導入直後と施策後の走行ルートを比較することが目的ですから、比較するにあたり「日付を横断で見る」「トラックごとにルートをまとめて地図上で比較できる」という点が重要になります。そうすれば、複数日に渡って走行ルートを分析できますし、トラックごとに複数の期間、複数のトラックがどのようなルート取りをしているのか、横断的に分析することもできる。

どのような情報の切り口・粒度で可視化すれば次のアクションへつなげることができるのか。いつも、その点に注力しながら作成しています。

効率化によって生まれた時間。その後の活用

配送時間の短縮は非常に大きな成果だと思いますが、ここで削減された時間、現在はどのように有効活用されているのでしょう?

山田:示唆に富んだ質問をありがとうございます。通常であれば、空いた時間分のコスト(人件費)を削減しよう、ドライバーを減らそうという話が真っ先に上がるでしょうが、大切なのはそこではありません。

そもそも、ドライバーは長時間労働などが問題視されていますし、働き手不足で再び雇用しようと考えても採用が非常に難しい。そこでまずは、労働環境の向上を目指し、空いた時間の何割かを集約させて、だれか一人は週一回お休みできるようにしましょうと提案しました。そうすることで、実際にドライバーの労働環境を向上させることができたのです。

もう一つが、売り上げアップです。営業専任のスタッフもいますが、日頃からお客様と直接お会いするのは配送スタッフです。今までは配送だけに時間をかけていたところを、少しでも営業へ時間を割くことによって、収益につなげるアクションが取れるようになりました。配送ルートの最適化により、そうした余裕を作ることができたのです。

働くドライバーの労働環境が改善しただけではなく、営業活動にも時間を充てることができるようになったと。たしかこの企業のドライバーさんはもともと、週6日勤務でしたよね。

山田:はい。交代制ではありましたが、かなりタイトなスケジュールで働いていたと思います。ただ、今回の検証でそのタイトさが合理的か、非合理的かがはっきりわかったので、早急な改善を行いました。

この取り組みに関する結果は、ドライバー全員に開示し、どこに問題があるのか、何が改善できるのか、配送全体の会議を何度も繰り返して行いました。そうやってドライバー自身に問題点を共有し、改善へ繋げていかなくては、本人たちも納得できませんから。人というのは、あまり合理的に動けるものではなく、感覚的に「こっちの方がいいだろう」とか「これは無駄だよね」とかいう話をするものです。不思議なもので、こういった共有を繰り返していくうちに、それまで口を開かなかった人も段々としゃべるようになり、コミュニケーションが広がっていくんですよ。それはとても面白いと感じますし、自立して動こうという流れができてきたのは、非常に大きな変化だと感じています。

ドライバーさん自身が配送の効率やルートに対して発言するようになり、ドライバー同士のコミュニケーションも生まれた。

山田:みんなで集まって同じデータを見るという題材が与えられたので、そこに対して意見を出し合うことで、自然とコミュニケーションが活性化していきました。

このような活動を通して会社全体で前向きな変化というのが生まれたというのは、私たちとしても非常に喜ばしいことです。一点気になるのが、初めから現場のドライバーが前向きな気持ちで取り組んでいただけたのかどうかです。

導入初期はみなさん、どのような反応をされていたのでしょう?

山田:GPSを装着すると伝えた際は、監視と捉えた人も少なからずいました。私としては、全くそんなつもりではなかったのですが…。とはいえ、現場に納得してもらわないと意味がない。ですからそこは少しフランクに、いつも通りの日常会話を織り交ぜながら、「とりあえず、新しいことをやってみようよ」と声をかけていきました。

ほとんどのドライバーは、この取り組みがみんなのためになるなら、とポジティブな反応を見せてくれたので、導入についてはそれほど大きな障壁を感じませんでしたね。

合理化して、効率化して、配送コストが圧縮できれば、それをすべて会社の利益やコスト削減に回すのではなく、ドライバーにも還元したい。当初山田様から伺ったこの言葉が、今でも印象強く心に残っています。

山田:ドライバーには、「一緒に稼ごうよ」と持ちかけました。会社に全て還元するのはフェアじゃない、だからと言ってドライバーが全部取るのもフェアじゃない。そこで、賃金アップは簡単にできないにしても、休みはしっかり確保することを誓いました。さまざまな最適解があると思いますが、合理化・効率化の結果はみんなでシェアしようと最初から決めていたんです。そうじゃないと、動いてくれないでしょう?

ディスカッションの中で誕生した、様々な分析の観点や手法

ここからは、山田様とのディスカッションを重ねる中で生まれた分析観点をいくつかご紹介します。1つ目が、スタッフごとの配送と納品時間について。

西澤さん。当時を振り返って、このレポートはどのような示唆を与えようと考え生まれたものか、教えていただけますか?

西澤:まず前提として、この取組みの当初から、山田様は目下の経営課題として「配送効率を上げてコスト削減につなげる」ことを明確に提示してくださっていました。ですので、私たちもどのようなデータを活用し、どんな支援が可能かを提示しやすかったのです。

目的を達成するにはいくつか方法がありますが、その一つの方法として、まず、取引先の住所を地点登録し、各取引先への到着までにかかった時間・荷卸しの時間を移動データで取得。一か月間でかかる配送時間をドライバーごとに抽出しました。

ただし、配送と言っても多様な業務があります。アプリで細かく時間と業務内容を入力してもらうという方法もありますが、それではドライバーの負担を増やすことになってしまう。ならば、大まかでも移動データから配送時間を分類できないかと考え、純粋に運転していた「移動時間」、アイドリングとエンジンをオフにした状態も含めた取引先での「納品時間」の2つに色分けをしました。

この2点を地点情報と紐付けると、特定の地点にどれくらい止まっていたのかが分かります。停車時間は休憩か取引先での納品作業に分類できますので、一部で補正を入れつつ、それ以外を大まかに納品時間と見立てて、ドライバーごとの配送時間と納品時間をまとめました。極端にバランスの悪いドライバーさんには業務を調整するなどの次のアクションを想定して作ったレポートです。

これをもとに、各取引先でかかった配送コストを、時間×スタッフの単価で個別に割り出したのが次のレポート。これらによって、最終的に採算の合う取引先・合わない取引先が一目瞭然で分かるようにしました。

山田さまは当初から、走行ルートを分析すればコストも見えるとお考えだったのでしょうか

山田:コスト観点もそうですが、何より実情を把握したいと考えていました。また、アイドリングの時間が長いから「サボっているかも」「休憩が多いな」と決めつけるのはNGです。何か重要な理由がある場合もあるので、私はドライバーに直接理由を聞きました。そうすると、「白衣に二回着替え、クリーンルームに入って納品するためです」と。たしかにそれは時間も手間もかかることですから、これはやむを得ないことだと判断できます。彼らにとってみればそれが当たり前のことなので、わざわざ伝えなかったみたいですが、何も知らない私たちから一方的に「アイドリングタイムが長いから休憩が多いんじゃないか」と言われるのは、良い気がしませんよね。逆に、それだけ時間をかけて丁寧な配送を心がけているスタッフだと、その人の仕事観が見えてくることもあります。

このように、誤解が解けて、良い方向へ考えることができたのは良かったと思います。逆にいうと、それだけ時間とコストをかけて配送しているので、それなりの利益を取らないとペイしない。ですから、この場合は管理者の方で調整すべき内容だと判断します。

ドライバーにとっては毎日当たり前のように行っていることでも、レイヤーが変われば見え方も異なります。データを見ることで、その視点を合わせていくと言うことでしょうか?

山田:そうですね。可視化されないと、そういった気づきを得ることもできませんし、可視化によっていくつもの気づきが得られました。

取引先ごとにかかっている原価や配達にかかるコストが可視化されたことによって、適正か否かを判断できるようになります。適正利益は、物事を一つ捉えるうえで重要なファクターです。今までアバウトにしていたものを適正化すればどのような結果が現れるか、確認したかったんです。

さらにディスカッション進めた結果、膨大な資料をもとに、西澤さんが丁寧かつ精密な分析を行ってくださいました。ピッキングのコスト、高速料金も全て出していただくことで、1社あたりのGOP(業務純利益)、償却前営業利益、実際の粗利をサンプルとして提出いただき、一目で判断できるようになりました。

その他にも売り上げ、粗利、ABCランクなどの可視化レポートや、取引先ごとに注文数、移動時間、訪問日数をまとめた財務指標のデータ化など...どこを攻めていくべきなのかがグラフや表を通して見えてきたことで、今までは売上や仕入原価で優良顧客だと判断されていたものを、人件費やピッキングなどの倉庫内作業も含めて考えることで、取引先別に状況が整理できるようになったのです。

私自身、山田様とお取組みをスタートした当初はここまでの成果を想定していませんでした。アイディアがどんどん出て、より高度かつ有効な分析が可能になりましたね。ここまでデータを可視化されたのは初めてだったとのことですが、実際に体験されていかがでしたか?

山田:DXというものがまったく頭にない状態でスタートしたにも関わらず、GPSや走行ルートからコストに関する情報を導き出していただき、「こんなことまでわかるのか!」と驚嘆してしまいました。

西澤:私自身はお客様と伴走するところに重きを置いています。データの加工から、レイヤーの設定、可視化、分析はもちろん、実際にサポートとして入ることもあります。私たちにとって、データは食材のようなもの。ですから、新しい食材が入るとモチベーションが上がるんです。そしてこの食材をどのように調理していこうと、お客様に合わせたオリジナルレシピを考案する感覚で取り組んでいます。それがフィネスコ様にとって有益なものになれば嬉しいですし、実際に出来上がったデータを「美味しかった、良いアクションにつながった」とフィードバックを頂けるのは、一番やりがいを感じますので、そう言って頂けて大変嬉しく思います。

取り組み後の変化について

移動データを見ていくことで、配送実態だけではなく、最終的には営業利益が見えるまでに至りました。ここから更にアクションと振り返りを続けて、少しずつ成果につなげられていると聞いております。会社全体やドライバーにはどのような変化が生まれましたか?

山田:配送ルートの効率は、スマートドライブのデバイスで普段のルート情報を取得し、効率的なルートを判断できるAIのソリューションを利用して判断したのですが、ルートが合理的であるか否かをAIを使ってリルートをしたことは、彼らにとって青天の霹靂だったようです。

さらに、実際にリルートして「こっちの方が断然良い」と感じたという体験を通して、学ぶこともありました。人間って面白いもので、経験豊富な私たちなら、もっと良いものができるんじゃないかと、「打倒AI!」「AIと競争だ!」みたいな感情が出てきて、自ら最適なルートを提案する人が増えたんですよ。管理者がいくら言っても聞き入れてもらえなかったのに(笑)。そういう大きな行動変容が見られたのは私も想定外でしたが、会社としては非常に良かったと思います。

DXを進めるために必要なこと

最後に、山田様が考えるDXとは、何をすることを指すのでしょうか?また、進めるには何が重要なポイントだと思われますか?

山田:DXはバズワードになっていますし、そこには多くの定義がありますが、私自身はデジタルを通して行動を変えることがDXではないかと思います。作業自体をIT化するのではなく、データによって行動を変えて、みんながよりよい満足を得られる。そうした一連の流れを構築することが、私の考えるDXの定義です。

DXを進めるために重要なのは、できることから始めることです。

今回の場合、配送ルートの見える化という非常にシンプルな理由が起点となりましたが、それを少しずつ前に進めていくことで、さまざまな角度から可能性を見出すことができ、会社の売上や行動変容へと拡大していくことができました。ですから、まずは小さいところから始めてみてはいかがでしょうか。

私としては、山田様とご一緒させていただく中で、知的好奇心も必要な要素だと感じました。

山田:そうかもしれないですね。DXは目的ではなく、あくまで手段の一つ。手段を利活用するには「あれを知りたい、これを知りたい」「何があればこれが実現できるのか」といった機動力が必要です。好奇心から始まり、そこへ答えていただき、そこからもっともっと先が見たくなった。そうした私の行動を後押ししてくれたのは、スマートドライブさんです。

DXは目的ではないものの、中には「それでも何かしらやらざるを得ない」とお考えの企業様もいらっしゃるかと思います。そうした企業様に必要なことは何だと思いますか?

西澤:DXを推進する前に、そもそも課題が明確になっていないという質問は実際に多くいただきます。

DXは、多くの部門を通し、多岐にわたる業務プロセスの効率化・改善を進めていくものですので、それを前提にトップダウンで方針を決める必要があります。どの企業様にもバリューチェーンがありますよね。今回の卸売企業様だと、仕入れや在庫の管理、ピッキング、輸配送、それぞれのバリューチェーンにおいてどのような業務プロセスがあり、どのようなシステムを使っているかを整理して、非効率な部分を洗い出しました。

レガシーなシステムに依存しているから非効率になっているなど、洗い出すことで具体的な課題を見つけることができますので、まずはそこに取り組んでみてください。それでもなかなか課題が見えない場合は、ぜひ一度、スマートドライブへお声掛けいただきたいと思います。まずはアナログな部分をデジタル化し、見えない部分を可視化するだけでも気づきを得ることができますので、その部分をご支援させていただければ幸いです。

DXと聞くと大層な内容だと捉えがちですが、今回の場合も、配送実態を見える化するという、本当に粒度の小さいところから始まり、視野を広げていきました。

移動に関わる部分に課題をお持ちの企業様であれば、ぜひまずは走行ルートの見直しという第一段階から進めて行くのが良いと思っています。

その際はぜひ、スマートドライブにお声かけください。本日はありがとうございました。

 

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導入事例をまとめてご紹介

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SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。