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【業種別】GPS搭載の動態管理システム活用事例

普段の生活の中では、GPS機能はスマホやタブレットの地図上で簡単に目的地検索ができる非常に便利なものと、いうイメージを持っている方が多いかもしれません。

しかし、社用車にGPSを取り付けると聞くと、「会社から逐一、行動を監視されているみたいでいやだなあ」というネガティブな意見が多く聞こえてきます。実際には“会社だけ”にメリットがあるのではなく、スタッフや取引先のお客さんなどにもたくさんのメリットがあるのです。

この記事では、業種ごとにどんなメリットや活用方法があるのか、事例を交えながらご紹介します。

【業種別】GPS搭載の動態管理システム活用事例

無数の使い方ができるのが、GPS動態管理の魅力!

大きくまとめると、GPS動態管理では次のようなデータが取得できます。

  • 社用車が今、どこを移動しているのか(位置情報の取得)
  • 社用車がどのようなルートを走ったのか(運行ルートの取得)
  • 社用車がどういう運転をして目的地まで行ったのか(運転診断)

走行時間やルート、荷待ち時間がデータで取得できれば、日報作成や勤怠管理が簡単に行えるのでドライバーの操作負荷が軽減されます。

また、通行実績のある路線情報や道路交通情報を用いれば、迂回路や通行止めなどの通行規制情報を地図上に可視化することも可能です。運行管理者は、この情報をもとに適切な運行判断と指示を行えるので、ドライバーは危険箇所を事前に理解し回避することができるのです。

ただ、GPSのメリットはそれだけではありません。

昨今、企業だけでなく、国全体の問題として働き方改革への取り組みが提唱されています。国が目指すのは、少子高齢化が進む中でも、「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」。

具体的には、長時間労働を減らすための労働環境の改善や業務の効率化による労働生産性向上が掲げられていますが、働き方改革に取り組んでいてもいまいち効果が得られていないという企業が多いようです。

業務の効率化には、一方的にルールを決めて実行するのではなく、まず現状を理解し、改善策を考えて実行に移す、を繰り返していかなくてはなりません。そこにGPSの動態管理があれば行動や状況が見える化し、データとして蓄積していくことで、業務改善におけるPDCAがまわせるようになります。

つまり、効果のある取り組みと改善が行えるようになるということです。

ある企業では、実際にGPSで取得したデータをエビデンスに、個々の裁量に任せた効率的な働き方を導入し、プライベートの時間を充実させることを推奨しています。結果的に残業時間を短縮できたスタッフには、収入を減らすのではなくスマートワーク手当を支給しているといいます。これは、働き方改革の取り組みに対する一つの成功事例と言えるでしょう。

また、日本は地震に大雨に台風と、非常に自然災害が多い国です。2018年も大阪北部の震災、九州や中国地方での歴史的な大豪雨、今世紀最強とも呼ばれた台風21号の上陸、そして北海道の大地震と、立て続けに大きな災害が起きています。テレビでも大きなトラックが転倒したり、家の瓦や店の看板が飛んでいったり、驚くような光景を見た方も少なくはないではず。こうした自然災害は偶発的に起こるため、場合によっては運行中のトラックやバス、営業車が就業中に被害に遭うことも想定できるでしょう。

そうした時でも、GPSが搭載されていればすぐに位置情報や安否確認が取得でき、災害時の対応を迅速に行うことができます。つまり、ドライバーやスタッフの安全を守るためのツールとして力を発揮してくれるのが、GPSの役割でもあるのです。

業界別で見るGPS動態管理の活用事例

実際、各業界ではどのように活用されているのでしょうか。実際に利用している事業者からの声をもとに、業種ごとに活用事例をご紹介します。

運送業の活用事例

物流を支えている運送業。近年はインターネットの普及によってネット通販の利用者が大幅に増加し、配送業の需要は右肩上がりになっています。しかしその煽りを受けて、配達と再配達が大幅に増加し運送業界全体に長時間労働が蔓延しています。

さらに、ドライバーの高齢化や人手不足など、運送業の働き方改革派社会問題にまで発展。そんな運送業界では、主に労働環境の改善や業務の効率化、ドライバーの安全運転を目的として導入されているケースが多いようです。

・「いつ・どこに・どんな状況であるか」が即時にわかるため、納品先のお客様からいつ頃荷物が到着できそうか問い合わせをもらった時にもすばやく回答が返せるようになった。導入前は「確認します」という曖昧な回答と連絡のやりとりの多さで時間がかかっていたが、到着目処をしっかり伝えることができるので信頼性を担保できている。

・悪天候や渋滞状況、工事による通行止めなどの迂回状況が管理画面上で確認できるから、本部から回避策や最善の方法をドライバーに指示し、安全に到着するまで支援できる。自然災害は予期せずして起きるものだが、ドライバーの位置情報がわかれば、その時々で的確な指示出しができるし、場合によっては近くのスタッフが助けに向かえることも。

・毎日配送ルートの作成に時間を割いていたが、走行経路が記録されるので無駄な走行を把握し、最適なルートを割り出せるようになった。自動化されることでルートの効率化によって生産性も向上し、結果的には労働時間を短縮することに繋がっている。

・リアルタイムで運行中の速度超過や経路外の走行を把握できるので、すぐに注意して事故を未然に防いだ。

・「走行データが可視化される」ことがドライバーの気を引き締めている。急いでいたり、苦手なルートがあったりして危険な運転挙動が見られたら、ルートの見直しやドライバーへの安全運転指導など、的確な改善策を考えることも。GPS搭載の動態管理は、事故の予防対策ツールとにもなっている。

・事務的な作業も多いドライバーにとって、一日の仕事終わりに手書きで日報を作成するのはなかなか骨の折れる作業。自動で作成できる運転日報は、義務化された荷待ち時間や休憩時間の記録も行えるため、細かな労務時間の管理ができるようになった。ドライバーの疲労感や健康状態も見えてくるので、業務配分や配送ルートの見直しをしている。

・空いているトラックと荷物のマッチングがすぐに行えるので、単純に業務効率が上がった。また、無駄な配車がなくなるのでコストの削減にもつながっている。

建設業の活用事例

建設現場は資材の搬入のため、資材を積んだトラックがいくつも運行しています。時間単位で仕事をしているので、到着が遅れてしまうと作業がとまってしまうことに…。そのため、リアルタイムでの車両管理が非常に重要になってくるのです。

・建設現場へは資材をたくさん積んだダンプや大型トラックが到着するが、基本的に走行するのは一般道路。そのため、安全面には十分気を遣う。工事中で道が狭くなっているなど、走行に危険な箇所がわかれば即時に注意を促せるので、近隣の人やドライバーの安全を守ることができる。

・資材や建材の到着時間が気になる場合も、車両の位置がわかるので到着予定時刻が把握できるので効率よく作業が行える。

・トラックが現場に近づくと、誘導係が準備しなくてはならないが、位置情報がわかれば無駄な時間を作ることなく作業ができる。

・広い施工範囲でも、重機や資材を積んだトラックの位置がわかると連絡がスムーズ。適切な配車が行える。

介護業界の活用事例

高齢化が進む中、在宅医療やオンライン診療を実施している医療機関、在宅介護の利用者も増えつつあります。介護の需要は増加しているものの、介護報酬のマイナス改定などの影響を受けて事業者の経営の悪化や倒産が相次ぎ、介護施設や事業者の不正請求や虚偽報告が後を絶ちません。そんな中、少ない人数でも医療のケアが行えるよう、介護や医療現場で動態管理が取り入れられています。

・車両/スタッフの位置を地図上でリアルタイムに把握できるので、業務の効率化と適切なスタッフの配置が可能になった。

・患者さんや要介護者から緊急の問い合わせがあったときも、一番近くにいる車両とスタッフがわかるので、即時、現地へと向かわせることができている。緊急時は特に助かっている。

・介護スタッフがスケジュール通りに巡回しているかをリアルタイムで確認している。そのため、もし、なんらかの事情で遅延が発生しても、別のスタッフとスケジュールを交代するなど臨機応変な対応ができるので、患者さんから心配されることがなくなった。

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卸売業をはじめとする営業車両の活用事例

MR(医療情報担当者)やOA機器代理店などの営業スタッフには、業務の中で車両での移動がほとんど、という方も少なくありません。車を運転する時間が長くなれば長いほど事故へのリスクも高まりますし、安全運転を周知させたい企業も多いのではないでしょうか。

しかし、本社と離れて業務を遂行しているので、スタッフがどういうルートでどのようなステータスかを把握するのは簡単なことではなかったりします。

GPS動態管理であれば、リアルタイムでの位置情報からステータスの詳細、また、業務情報として訪問先の一覧を表示したり、訪問先を地図上にマッピングしたりすることもできるのです。

・走行ルートと行動履歴が明確になるため、業務の効率化ができるようになった。また、これによってスタッフ一人ひとりの正当な評価も行えるように。

・訪問エリアの割り付けや配送状況、日報や運行情報の出力などの業務をまとめて自動で行うことができるので、事務作業の時間が減った。その分、生産性も向上している。

・GPS動態管理から急発進、急停止などの危険運転が取得した時は、アラートを出して注意喚起させるようにしている。走行距離が長かったり、危険運転発生地点には表示をさせたりなどして、車両とドライバーの安全走行を支援している。

・運行データが残るので、一人ひとりに的確な安全運転教育ができ、事故率が下がった。

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MRの安全運転を加速させる動態管理システム

GPSで車両管理から安全運転までをオールインワンで解決

GPSで取得できるデータを活用した社用車の車両管理システムや動態管理システムは様々な会社から提供されています。

弊社、株式会社スマートドライブが提供している「SmartDrive Fleet」もその1つです。GPSリアルタイム動態管理を含め、ドライバーの勤怠管理や運転日報の自動作成、ドライバーごとの運転診断など、安全運転や事故防止につながる多くの機能を搭載しています。

先日、運送業様向けに「乗務記録機能」をリリースしましたが、今後も新機能を随時アップデートしていく予定です。大掛かりな車載器の購入や複雑で費用のかかる取り付け工事は一切ありません。手のひらサイズのデバイスを車に装着していただくだけで利用を開始できる手軽さもオススメポイントです。

営業スタッフや配送ドライバーの運転や行動を可視化・把握したいという事業者はもちろん、社用車をより効率的に管理したり、事故を削減して修理代や保険料を少しでも抑えたいというニーズがある場合は、ぜひこちらから資料請求くださいませ。

実際に効果を検証いただくことで、導入への不安を解消できればと思います。

筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,300社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

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