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2020年8月12日

クラウド車両管理システムSmartDrive Fleetのデータ活用
– 事故削減にむけた分析 第1回 –

クラウド車両管理システムSmartDrive Fleetは、シガーソケットにIoTデバイスを挿すだけで、事故削減にむけた分析を行うために必要な、様々なデータの収集を簡単に始めることができます。
本記事では、面倒なデータの集計を簡単に自動化する「オプションレポート」を利用し、データの活用法を具体的に解説します。

クラウド車両管理システムSmartDrive Fleetのデータ活用<br>– 事故削減にむけた分析 第1回 –

ステップ1:現状のリスクを知る

まずは自社にどれだけの事故リスクがあるかを「安全診断サマリ全体」メニューから把握します。スマートドライブの解析技術を用いて算出した”安全運転診断スコア”の社内平均を見てみましょう。

スコアは、100点に近いほど安全な運転となります。今回はスマートドライブの社員が実際に走行した過去6ヶ月分の走行データを元に分析を行いました。総合診断スコアは80点という結果に。これはSmartDrive Fleetをご利用いただいている400社以上のお客様で見た場合、上位5%に入る好成績です。次はヒヤリハットの合計回数を確認してみましょう。

過去6ヶ月間で1013回のヒヤリハットが計測されています。ハインリッヒの法則によると、これは『過去6ヶ月間で約3.4回の重大事故が発生しうるリスクがあった』ということになります。内閣府の調査によると、1件あたりの人身損失を伴う重大事故発生が発生した場合の直接損害金額は約1500万円(出典)。大きなリスクがあることが分かると思います。

次に、具体的に誰がリスクの高いドライバーかを確認するために、ドライバー別のスコアランキングを見ていきます。

一番スコアが高い人と低い人とでは、10点以上のスコア差があることが読み取れます。ここではさらに、それぞれのユーザーのスコアが、SmartDrive Fleetを利用しているお客様全体の中で上位何%にあたるのかも確認できます。

ステップ2:ドライバーごとの傾向を確認する

ステップ1で具体的に危険運転をしているドライバーが判明しましたので、早速本人へのフィードバックを…といきたいところですが、その前にドライバー個人別の運転傾向、クセを「安全診断サマリ個人」メニューにて確認しましょう。以下は最もスコアが低いドライバーと最もスコアが高いドライバーの運転傾向を、G-force mapを使って比較したものです。

G-force mapは、安全運転の度合いを可視化する技術で、スマートドライブが特許を取得しています。外側の円に濃い色がつくほど危険な運転であり、前後左右どの部分に濃い色がついているかでドライバー固有の運転傾向を可視化することができるのです。

左側は、最もスコアが高い安全運転のドライバーのG-force map。一番外側の円にはほとんど色がついておらず、中心付近に色が収まっており、全体的にも色が薄いのが分かります。一方、右側は最もスコアが低い危険運転のドライバーのG-force mapです。全体的に広く濃く色がついており、特に円の下側に集中していることが分かります。ここは加速方向に力がかかったときに色がつく箇所です。つまり、このドライバーは急なアクセル操作が多いということが読み取れます。

このように、G-force mapではスコアが低い理由や高い理由をひと目で理解することができるのです。スコアが同じであっても、その人は急減速が多いドライバーなのかハンドリングが粗い傾向のドライバーなのか、ということを知ることができます。

ステップ3:改善のためのアクションを行う

次は具体的に改善を行うためのアクションですが、ここには様々な方法があります。危険挙動を察知した時のドライバーへのリアルタイムなアラート通知、ドライバーへの定期的なレポート配信、スコアランキングの張り出し、評価制度への組み込み…など、企業文化や業種によって最適な方法は様々です。今回は、ステップ2で確認した「安全診断サマリ個人」を見ながら、対面でドライバーにフィードバックを行うことを想定し、「安全診断サマリ個人」の活用方法についてお伝えします。確認するポイントは3つです。

①5つのヒヤリハット項目(急加速、急減速、急右ハンドル、急左ハンドル、速度超過)の中で、多発している項目はなにか

②どこでヒヤリハットが発生しているか

③改善傾向が見られるかどうか

先ほどの危険運転ドライバーを例に3つのポイントを確認していきましょう。

まずは1つ目のポイントについて確認します。この方は速度超過と急加速が多い傾向にあるようです。先ほどのG-Force mapで見た傾向とも一致しますね。

次にポイントの2つ目、実際にどこで速度超過と急加速が発生しているかを確認してみます。

紫色の点が速度超過が発生した地点、緑色が急加速が発生した地点です。速度超過に関しては、首都高速や湾岸線を走行中に多発していることが読み取れます。急加速に関しては、緑色の点をいくつかレポート上でクリックし、そこからGoogleMapのストリートビューに移行して、地図だけでは分からない詳細な状況を確認しました。すると、大きな交差点で急加速が多発していることが確認できますので、信号で停止した後の再発進時や、信号が変わる直前の無理な発進により急加速が発生しているだろうことが分かります。

最後に3つ目のポイント、改善傾向があるかどうかを確認します。これはヒヤリハットの発生回数が減少傾向にあるかどうかを確認することで知ることができます。

直近3ヶ月の推移を見ると、速度超過が増加傾向にあるようです。その他のヒヤリハットは横ばいですが、「変わらない=良い」ということではなく、事故削減に向けてヒヤリハットはゼロにすることが望ましいため、改めて指導が必要ということになります。

これまでのステップ1~3を総括し、管理者がドライバーにフィードバックする際の例を記載しました。

『ここ半年の当社の運転傾向を見たところ、○○さんは会社の中でも下から数えた方が早いくらいの危険な運転になっていて、事故リスクが非常に高い状況です。一番安全運転である△△さんのG-force mapと比較すると、ほぼ全方向に対して大きな力がかかっており、非常に粗い運転だということが分かりますね。直近では、高速道路での速度超過が増加傾向にあり、特に注意する必要があります。速度超過以外にも、交差点での急加速が多いようです。停止から再発進する時や信号が変わる間際に、急いでアクセルを踏むなどしていませんか?交差点では焦らず、気持ちに余裕を持った運転を心掛けてください。』

このフィードバックでは、なぜそのような運転になってしまうのか、もしかすると業務過多で余裕がない状態が続いているのではないか?など、一方的なデータの結果を話すのではなく、分析結果を元に、双方が納得感が得られるように会話することを心掛けると良いでしょう。

ステップ4:アクションの結果を振り返る

最後に、ステップ3で行ったアクションを経て、全体の傾向が改善傾向にあるのかを確認するのを忘れてはなりません。

「安全診断サマリ全体」にて、診断結果の推移を見ることができます。緑色が安全運転と診断されているの人数、赤色が指導対象と診断されている人数の推移です。つまり緑色が右肩上がりで赤色が右肩下がりになっていれば、改善傾向ということになります。

上記の図を見ると、6月以降緑色の線が右肩上がりになっており、改善傾向にあることがわかります。もし改善傾向にない場合は、ステップ3で行ったアクションを見直し、別の打ち手を考える必要があります。どのような施策があるのか?どういった計画を立てていけばいいのか?などお困りの場合は、是非スマートドライブのカスタマーサクセスチームにご相談ください。導入支援だけではなく、運用の定着から活用まで、幅広く支援させて頂いております。

まとめ

クラウド車両管理システムSmartDrive Fleetを活用いただくと、データ収集からデータ集計までを簡単に自動化することができます。しかし、データを活用していくためには、必ず人間によるデータの解釈とアクションへの転換が必要です。今回はデータの解釈方法の一例をご紹介しました。データの分析や解釈方法に困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。