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ロードサービスを効率化し、働きやすい環境を作るには

「予期せずタイヤがパンクしてしまった」「バッテリー上がりで車が動かない」そんな時、電話一本で24時間365日、いつでも駆け付けて対応してくれるロードサービス。車を所有する人にとってはなくてはならないサービスですが、その労働環境は決して良いとは言えないようです。

本記事ではロードサービス事業で働く人々を定着させるためのポイントを事例を交えて紹介いたします。

ロードサービスを効率化し、働きやすい環境を作るには

人材不足が加速するロードサービス

いつでも・どこでも、突然発生した車のトラブルを解決してくれるロードサービス。ユーザーにとってはとても心強く、車社会に生きる私たちにとって必要不可欠なサービスですが、近年は運送業界同様、従業員の高齢化と労働力不足に悩まされています。

2011年9月1日、自家用自動車が事故車や故障者を搬送する場合の有償運送許可が改正されました。それまでは警察から要請を受けたJAFとその指定工場の車積載車のみが許可の対象となっていましたが、改正後は国が指定した5団体による研修を受けるなど、条件さえクリアすれば許可が得られるようになったため、積載車を有する事業者が次々と参入しました。事業者が増える一方で、募集を出してもなかなか人が集まらない状況が続いています。

その大きな理由が、過酷な労働環境であること。ロードサービスは、24時間365日で緊急性も高く、そのうえいつどんな現場が発生するか予測できない仕事です。そのため、従業員は基本的に24時間での交代制で働かなくてはなりません。また、若手や新しい従業員が入社をしても、入社時から一日にこなす仕事量が多く、異なる現場が続くという過酷な環境から、ワークライフバランスが取りづらく、採用しても定着しづらくなっているのです。そのうえ、年末年始や夏季休暇、シルバーウィークなど、大型連休はとくにマイカーでの長距離移動が増えるので、ロードサービスの従業員はさらなる多忙を極めることに…。

困っている人の元へいち早く駆け付け、手助けする。日々、多くの人から「ありがとう」と感謝の言葉をかけてもらえる、非常にやりがいのあるこの事業に従業員を定着させるには、働きやすい環境を作り、モチベーションを維持させることが重要です。そのためには、業務の効率化や本部の適切なフォロー、地域貢献のアピールなど、働きやすい・働きたいと思ってもらえる環境づくりをしなくてはなりません。

ロードサービスで働く人材を定着させるために

ロードサービス事業で人材を確保し、定着させるポイントは、①業務の効率化と適切なフォローで働きやすさをサポートすることと②人や社会の役に立つやりがいのある仕事をアピールすることの2つが考えられます。

①業務の効率化と適切なフォローで働きやすさをサポートする

ここ何年も働き方改革が叫ばれていますが、ロードサービスは簡単に時間や業務の調整ができる業務ではないため、従業員に対して少しでも働きやすい環境を提供するために、業務の効率化で労働時間を短縮したり、従業員が本来の仕事に集中できるよう無駄な負担をかけないような仕組みづくりを行ったりすることが重要です。具体的にどのような対策を実施すべきか、スマートドライブのお客様の事例をもとに解説しましょう。

株式会社マルイケ様の事例

運転中に事故や故障が発生すると、JAFや保険会社に電話で知らせて救援要請をかけますが、そこから実際に現場へと向かうのは、ほとんどが地元でサービスを提供している企業です。依頼を受けた企業は、いち早く現場へ向かうためレッカー車を走らせます。

素早く、そして効率的に作業を行いたいところですが、緊急性が高く突発的な依頼が多く、現場もその都度異なることから、事前に走行ルートを作成することも、予測をして段取りを組むこともできません。本部とレッカー車とのやりとりは基本的に電話ですが、従業員は作業や運転など多忙を極めているため、1日何回も電話のやりとりが発生すると大きな負担になる上、この方法では業務効率を大幅にダウンさせてしまいます。そうした点に課題を抱えていたマルイケさまはリアルタイムの現在地が把握できることを大きな目的としてSmartDrive Fleetを導入されました。

導入後は現場で対応中か、現場に向かっている最中か、対応が完了して戻っている途中かが、現在地から判断できるようになり、大きな手間になっていた電話リレーがなくなったと言います。迅速な手配を可能にし、到着見込み時間が把握できるようになったことで、お客様への適切な対応も可能になりました。また、従業員が自分が乗っている車では対応ができない場合も、他の従業員の現在地情報から的確な指示を出して素早く応援に向かわせることもできます。

ロードサービスのレッカー車は基本的に事業用自動車として登録されるため、タコグラフの設置と運行管理が義務付けられています。その際にもSmartDrive Fleetを活用し、綿密な走行データを把握したり、自動日報機能で事務作業を削減したりするなど、ご活用いただいています。従業員には現場の仕事にだけ集中してほしい。そのために車両管理システムを活用して、今まで時間を要していたやりとりや事務作業を自動化し、業務効率を上げることができた成功事例です。

有限会社和気商店様の事例

車の解体からパーツの販売、廃車の買取など、車に関する多様な事業を展開している和気商店さま。同社には保険メーカーから依頼を受けて車を派遣するレッカー事業部があり、以前から動態管理システムの導入を検討していました。

ロードサービスの依頼はランダムで、依頼が重なる場合もあり、当日の発生件数を予想することは困難です。そのうえ、作業が完了するごとに現場と事務所を往復していては時間が無駄になってしまいます。そこで、現場付近に出動可能なレッカー車が入れば指示を出してそのまま向かうことができるし、配車の無駄をなくすことで作業効率がグンと上がると考え、SmartDrive Fleetを導入。

1日発生する依頼件数は平均して10件〜20件。リアルタイムで各レッカー車の現在地が把握できるようになったことで、スムーズな手配ができるように。また、ドライバーからの報告も必要ないため、やりとりにかかっていた時間も短縮されました。結果、配車効率が向上し、保険会社からの受注数も右肩上がり、出動率80〜90%を維持できるようになったそう。保険会社へ正確な移動距離を報告する際にも、SmartDrive Fleetで取得した詳細な走行データが正確なエビデンスとして役立っているとのことです。

このように、動態管理ツールを一つ導入するだけで、スムーズな連携、適切な指示出し、フォローが可能になり、結果として従業員の負担を大幅に削減し、作業効率も向上します。働きやすい環境を作る第一歩として、このような効率化できるツールを活用してみてはいかがでしょうか。

人や社会の役に立つやりがいのある仕事をアピールする

「来てくれてよかった、助かったよ」「本当に、本当にありがとう」

ロードサービスは、車社会に生きる私たちにとって心強い味方であり、必要不可欠な仕事です。ややハードではあるものの、そのぶん人に感謝されることでやりがいを感じますし、困っている人にとってはまるで救世主のような存在なのです。

ルーティンワークが苦手な人、毎日異なる環境で変化を楽しめる人、現場で経験を積みたい人、誰かの役に立ちたい人にとってはぴったりの仕事ですし、何よりも人と社会に必要とされる、今後もなくてはならない仕事。ロードサービスの仕事の良さややりがいを理解してもらい、モチベーションを保つためには、①のような仕組みで業務を効率化して負担を減らし、最低限のワークライフバランスが保てるようにすることに加え、努力を評価する制度を設けるなど、長く働ける仕組みづくりを行いましょう。

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