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2021年8月25日

建設業で2024年に適用される時間外労働の上限規制に対応するためには?

2019年4月に施行された改正労働基準法で「36協定で定める時間外労働の上限規制」が見直されました。建設業での適用は5年猶予されていますが、2024年4月1日以降は、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間となり、特別の事情がなければ、これを超えることができなくなります。建設業は他の業種と比べて慢性的な長時間労働や高齢化などの課題があり、働き方をすぐに変えることは難しいとされているため、今から着々とその準備を進めている企業が増えています。
本記事では、2024年4月から建設業でも適用される法令の内容と業界が抱える課題、それを解決するために取り組んでいる企業の事例についてご紹介します。

建設業で2024年に適用される時間外労働の上限規制に対応するためには?

時間外労働の上限規制とは

時間外労働の上限規制は、大企業で2019年4月から、中小企業では2020年4月から既に適用されています。法改正によって、36協定で定めることのできる時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなりました。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、「時間外労働が年720時間以内」、「時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満」としなければなりません。また、原則月45時間を超えて労働させることができる回数は、年6か月まで、などと細かく規定されています。

(出展:https://www.mhlw.go.jp/hatarakikata/overtime.html

法改正された背景

長時間労働は健康の確保だけでなく、仕事と家庭の両立を困難にし、少子化の原因や女性のャリア形成・男性の家庭参加を阻む原因となっています。長時間労働を是正することによってワークライフバランスを改善し、女性や高齢者の労働参加率の向上に繋げたい。こうした背景によって法改正が進み、労使が協定しても超えることのできない時間外労働の上限が、罰則付きで策定されました。

建設業の現状と課題

国土交通省の資料によると、建設業の労働時間は全産業の平均と比較して年間300時間以上多いとの調査報告(2018年度)もあります。4週当たりの休暇日数は平均で5.07日と週休2日を取れない状況となっているのです。また、年齢階層別の建設技能労働者数の内訳では、60歳以上の高齢者が82.8万人と全体の25.2%を占めています。10年後には大量離職が見込まれる一方、15‐29歳の若手技能労働者は36.5万人と全体の11.1%に留まり、業界の高齢化も課題になっています。

さらに、建設業においては現場への“直行直帰”も多く、始業時間、終業時間、残業時間、休憩時間の把握が難しいといった現状があります。

そういった状況をすぐに変える事は困難であるという背景から、建設業では時間外労働の上限規制が5年間猶予されたのです。

業務効率化に向けて

長時間労働を解決するためには、業界全体の構造を是正するとともに、各企業単位においては、業務実働時間を正確に把握・管理し、仕事の効率化を進めていく必要があります。そこで、日々の移動手段である自動車に着目し、車両管理システム「SmartDrive Fleet」を導入することで業務時間の管理や仕事の効率化に結びつけている会社の事例を紹介します。

株式会社建昇様の事例

株式会社建昇は仮設資材のレンタル、販売、工事を行う企業です。仮設資材とは、建物の工事が完了するまで工事現場に設置される、仮の事務所や仮設トイレ、仮囲いやゲートなどが挙げられます。SmartDrive Fleetを活用することで同社は下記2つの課題を解決しました。

<2つの課題>

  • 営業スタッフは社用車を利用して直行直帰することが多く、休憩時間と稼働時間の管理が徹底できていなかった
  • 修理や不具合など、お客様からの突発的なご依頼に対し、リアルタイムに効率的に対応したい

同社の田代和久総務部長は、導入後の効果を「導入の目的でもあった社用車の車両管理と突発的な案件への対応でももちろん活用していますし、実際に利活用してみて、以前より迅速に対応ができるようになったと感じています」と振り返っています。

株式会社建昇様のインタビュー記事
お客様の要望に迅速に応える、車両管理を徹底する。建築業での車両管理システム活用事例

有限会社渡辺建設様の事例

有限会社渡辺建設は、兵庫・大阪を中心に建設・運輸業を営んでいます。SmartDrive Fleetは重機やショベルカーを現場などに届ける運送事業で活用されています。車両は一台につき3〜5件/日の現場を回りますが、宅配便のように固定のエリアやルートはなく、現場の流れによって変化します。またトラックのサイズによって向かえる現場も限られ、今どの車両がどこにいるかをリアルタイムで把握することが重要だったのです。

SmartDrive Fleet導入前は、運転手と配車係が電話などを通してやり取りをしていましたが、導入後はリアルタイムで車両位置を把握でき、現場へ向かう際の連絡も作業完了の報告も不要になりました。それによって「実際に業務効率は上がり、売り上げも向上しています。また、お客様から電話をいただいた際にも、管理画面を見て即座に回答したり、お待たせすることもなくなりましたし、機会損失も無くなった気がします。お客様の満足度向上にも貢献していると考えています」(同社運輸部 齊藤永治氏)と効果を実感しています。

有限会社渡辺建設様のインタビュー記事
運転のプロが集まる渡辺建設。車両管理システム導入の決め手は「リアルタイム」と「使いやすさ」

株式会社テオリアハウスクリニックの例

シロアリ防除事業や断熱事業、住宅診断事業を手掛ける株式会社テオリアハウスクリニックは、自動車事故の削減を目的にSmartDrive Fleetを導入しました。導入前は他社の車両管理システムを利用していましたが、事故削減へのつながりを感じられなかったことなどから、SmartDrive Fleetの導入を決定しました。同社の町田営業所 岡田 真人所長代理は、SmartDrive Fleetの特徴でもある運転スコアの掲示によって「『自分の運転は実は悪いんだ』ということに気付きやすくなりました。また、他の人の点数も見えるので、ある意味ゲーム感覚で安全運転のスキルを競い合っており、いい方向に進んでいると思います」とコメントしています。さらに、リアルタイム機能により取引先への迅速対応が可能になったという今までになかったプラスの効果も生まれています。

株式会社テオリアハウスクリニック様のインタビュー記事
シロアリも交通事故も予防が肝心! –他社の車両管理システムから乗り換えた理由とは?